さて、いよいよ晶子清水への登り口を見つける事ができたが、時間はすでに夕方の5時前。暗く日が落ちる前には帰路に着きたいので急ぎ足で歩みを進めた。 急勾配な山肌を蛇行するように踏まれた道は雨でほんの少し濡れていて、滑ってしまったら転げ落ちて行きそうなスリルがあった。(Tシャツにジーンズ、普通の町歩きスニーカーで来てしまったので余計なスリルを感じてしまった。) 湧き水ポイントの晶子清水までは1km弱なものの、知らない道で傾斜のきつい登りを歩いているとすぐに息が上がった。 口数も減り、周りの木々に囲まれた環境に集中しだしたのか、だんだん山に入った事を実感してきた。鳥の鳴き声と葉っぱに当たる雨の音、虫がカサカサ動く音。 越後湯沢の良いところは、少し道を外れたところを歩くとこういった自然が昔のまま残されていて、その環境にすぐに溶け込めるところだと思う。 「この道を昔の人は歩いたんだね。」とか、「クマが出そうだね。」とか話していたら 「グルルルル・・・」と、獣の声も聞こえた。。。 自分の存在をアピールしているのか、威嚇しているのか、少しビビりながら歩くスピードを上げた。 襲われたらどうしよう。。と言う事も頭をよぎったが、襲われたらこんな急な山じゃあ太刀打ちできないし、死ぬときは死ぬんだからあきらめちまえ。と肝を据えて歩くことにした。 それが功を奏したのか、落ち着いて登る事ができた。 なんやかんやで、東屋を発見。 そのすぐ傍に「晶子清水→」の看板を発見。 黒く綺麗に磨かれた岩肌を、これもまた綺麗な水が流れてきていた。 登り始めて約15分。 軽く汗もかき、喉も乾いたので冷たい雪解けの湧き水で癒した。 流れる湧き水はダイレクトに飲むべし。 同行のファンタジックがまたファンタジーな雰囲気で言った。 「水って、海が太陽で蒸発して、それが雨になるじゃないですか?山に降ったらそれが山肌を流れて、川に出て、そして海に戻る。って言う水の流れっていうのが地球のサイクルですよね?」 「絶えず流れていくのが水の本来のエネルギーだから、止めてしまうと別物に変わるんですよ。」 「流れてくる湧き水をコップで受け止めて飲んだってエネルギーは入ってきません。だから胃袋に直接水を流し込んじゃうんですよ〜。」 ・・・・・・・・。 なるほど。と思った。 んなわけないだろ!?っと思う人もたくさんいるだろうが、これは当たり前のことである。地球のエネルギーを感じるには「湧き水ダイレクト飲み」が手っ取り早い。 僕らは水の流れに直接口をつけてがぶ飲みした。水は軟水で、土や葉っぱ、石の成分が溶け出したのかと言えるような絶妙な味がした。 「うおっ・・・ウメェ!!!!!」 「マジでうまいなこの水!!」 腹の底から活力が湧いてきたような気がした。(実際、疲れが全く消えて無くなった。) 少しあたりを探索し、東屋で一服。喧騒から離れて静かな時間がそこには流れている。
他愛もない会話をしていたら、時間は6時近くになっていた。 「やべっ。日が沈む前に帰ろう。」と山を降りることにした。 また来よう。 良いところ見つけた気がした。息を切らして登った道は、帰りは一瞬だった。 国道との境のコンクリートの壁が、浮世と現世をくっきり分けているような雰囲気で、狭い入り口がまるで別世界へのゲートだった。 その夜、なんとファンタジックはしっかり湧き水を汲んで持ち帰っていた。(ダイレクト飲みですよ〜。って言ってたのに) あの時と同じ味はやはりしなかった気がする。 いつも日本酒を飲む僕は、その湧き水を日本酒のように味わって楽しんだ。 終わりに・・・ 越後湯沢は「ちょっとアウトドア」には絶好の町です。しっかり装備を整えて本格登山ももちろんできますが、僕のように「Tシャツ、ジーパン、携帯電話」だけで気軽に行けてしまう場所も多数存在しています。 今回のファンタジック発案「湧き水を探す」という少しRPGじみた遊び方も楽しいです。 なにも知識がなくて、山にいくのが不安な方は僕らが案内する事もできます。 皆さんも越後湯沢でちょっとアウトドアをしてみませんか?
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